コーヒーにガンの警告!?米スタバの裁判と発がん性物質【追加あり】|ニャン太の気になる

コーヒー飲んじゃダメ?

こんにちは!獣医師のニャン太です!

 

気になるニュースを見つけました。

コーヒーには発がん性物質が含まれている=カリフォルニア州裁判所

えーっ!?コーヒー飲むとガンになるの?全然知らなかった。

私コーヒーが好きで毎日2〜3杯は飲んでますよ。。ダメじゃん!!

あれ?でも、コーヒーは体に良いって聞いたことありますよね?

どっちなんでしょう。

調べてみました。

LA裁判所、コーヒーに発がん性警告?ニュースの要点

カフェ

論点はコーヒーに含まれる「アクリルアミド」

ことの発端は2010年、アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルス郡上級裁判所で非営利団体の「CERT」(毒物に関する教育研究団体)がスターバックスやセブンイレブンを相手どり訴訟を起こしたことにさかのぼります。

彼らの訴えた内容は「コーヒーに発がん性があることを消費者に注意喚起すること」と「業者の販売するコーヒーから発がん性物質を取り除くこと」でした。

2010年には、カリフォルニア州のロサンゼルス郡上級裁判所において、非営利団体「CERT」が、スターバックスやセブンイレブンなど、飲食チェーンや小売チェーンを相手取り、コーヒーにアクリルアミドが含まれていることを消費者に注意喚起し、コーヒー豆に含まれるアクリルアミドを安全なレベルまで軽減させるよう求める訴訟を起こした。
「コーヒーには、発がん性のある化学物質が含まれています」という表示が義務づけ? -ニューズウィーク日本版より

アクリルアミドというのがコーヒーに含まれる発がん性物質なんですね。このアクリルアミドについては後で詳しく。

訴えられた多くの企業がすでに原告と「和解」

2018年2月までに多くの企業が「和解」したようですが、その上での今回の判決ということなんでしょう。

判決では「原告側はコーヒーの消費で胎児から大人まで危険性が増すとの証拠を示した。一方で被告側の医療専門家の証言は、因果関係に基づかない意見だった」と指摘した。
コーヒーの発がん性警告を LA裁判所、スタバなど販売者に命令 -産経ニュースより

判決によると、スターバックスや他の企業はコーヒーのメリットがその害を上回るもので、焙煎のプロセスで生まれる化学物質が害を及ぼさないと証明できなかった。
コーヒーには発がん性物質が含まれている=カリフォルニア州裁判所 -スプートニクより

判決が決定した場合コーヒーのメニューに「がんの警告」が表示される

今後スターバックスなどが、この判決をくつがえすため上訴しなければ、この判決は決定します。

その場合、カリフォルニア州のコーヒー販売業社はコーヒーの発がん性をメニューなどに記載する必要が出てきます。

「プロポジション65」と呼ばれるカリフォルニア州法では「事業者は、健康を害する物質について”明確で合理的な注意喚起”を消費者に行わなければならない」と定めており、原告側は「被告がこの法的義務の履行を怠った」と主張している。
「コーヒーには、発がん性のある化学物質が含まれています」という表示が義務づけ? -ニューズウィーク日本版より

販売業者は上訴できるが、判決が確定すれば、カリフォルニア州でコーヒーを販売する場合、発がん性表示が義務付けられる。コーヒーに含まれるカフェインには健康効果があるとの研究報告もあり、判決は論争を呼びそうだ。
LA裁判所:コーヒー発がん性警告を 販売者に命令 -毎日新聞より

でも、正直言ってメニューに「発がん性が〜」とか書いてあったら飲みたくなくなりますよね?

企業にとっては痛手ですね。

次に、アクリルアミドが何なのか、調べてみました。

コーヒーの中の発がん性物質|アクリルアミドとは?

薬の研究

食材を高温で調理するとできてしまうアクリルアミド

食品中にアクリルアミドができる主な原因は、原材料に含まれているある特定のアミノ酸と糖類が、揚げる、焼く、焙るなどの高温での加熱(120℃以上)により化学反応を起こすためと考えられています。水分含有量の少ない場合には、特にアクリルアミドができやすくなるとされています。
食品に含まれているアクリルアミド -農林水産省より

食材を高温で調理するとアクリルアミドができます。コーヒーもコーヒー豆を「焙煎」しますからね。その時にアクリルアミドができてしまうんですね。

アクリルアミドはコーヒーだけに含まれるわけではない

アミノ酸や糖類は、食品にごく普通に含まれている一般的な化学物質であり、栄養成分でもあります。特に、穀類、いも類、野菜類などに豊富に含まれています。食品に含まれているそのような化学物質は、加熱によって分解したり、別の化学物質に変化したりしますが、その過程でアクリルアミドもできてしまうと考えられています。
食品に含まれているアクリルアミド -農林水産省より

コーヒーだけでなく、加熱された食品にはアクリルアミドが含まれるということですね。

特に穀類、いも類、野菜類を加熱した場合に多くアクリルアミドができる可能性があります。

ところで、いも類ということは…

ポテトチップス食べると癌になる? 『アクリルアミド』

ジャガイモを油で揚げたポテチも…

実は、今回の舞台となったアメリカ・カリフォルニア州では、すでにポテトチップスの論争がされていたんです。

The group, the Environmental Law Foundation, say potato chips contain a chemical known to cause cancer and under California law, companies are required to warn consumers if their products contain known carcinogens.
Consumer group says potato chips should carry cancer warning

意訳
環境に関する法律研究財団は、「ポテトチップスには発がん性の化学物質が含まれている」、「(アメリカ)カリフォルニア州法では、企業は自社の製品にその既知の発がん物質が含まれていることを(消費者に)警告する必要がある」と主張。

リンク先:消費者グループ、「ポテトチップス販売にはがんの警告が必要」と主張

アクリルアミドができないようにしたり、取り除いたりするのは難しい

食品の加熱によって起こる食品成分の化学変化は、色や風味の形成のように食品の美味しさにとても重要な役割を果たしていることが知られています。加熱すると、食品の消化性が良くなりますし、有害な微生物も殺菌されます。そのため、風味や食感といった食品に求められている品質を保ちながら、アクリルアミドができないように加熱調理することはとても難しいのです。ですから、世界中の研究者や食品企業は、食品に含まれるアクリルアミドをできるだけ少なくするための研究を続けています。
食品に含まれているアクリルアミド -農林水産省より

アクリルアミドができないようにするのは、どうやら難しいようです。。

アクリルアミドの発がん性は「おそらく」あるだろう

問題のアクリルアミド。どれほどの発がん性があるのでしょうか。

世界保健機構(WHO)の下部組織、国際がん研究機関(IARC)は、アクリルアミドを「ヒトに対しておそらく発がん性がある物質(グループ2A)」と分類しています。

WHOの下部機関である国際がん研究機関は、一部のがんに限定されるが、コー ヒーに発がん性の可能性があると 1991 年に報告しています。
発がん性についてのQ&A -全日本コーヒー協会より

「おそらく」というのは、まだよくわかっていないということです。

ヒトにおける発がん性について、食品中のアクリルアミドとの因果関係を明らかにするため、これまで複数の疫学調査が行われています。これまでの多くの疫学調査では、食品からのアクリルアミドの摂取量と発がん(結腸直腸がん、腎がん、乳がん、肺がん、脳腫瘍など)との関連性は認められていません。
アクリルアミドの健康影響 -農林水産省より

まだよくわからないのに発がん性があるだろうというのは、過去の動物実験でアクリルアミドの発がん性が検証されているからです。

  • ラットに、アクリルアミドを強制経口投与した試験で、雄ラットでは精巣中皮腫、甲状腺ろ胞細胞腺腫が、雌ラットでは甲状腺ろ胞細胞腺腫、乳腺腫、中枢神経系の神経膠腫、口腔乳頭腫、子宮腺がん、陰核腺腺腫がそれぞれ用量に依存して増加 (Johnson et al., 1984, 1986)
  • マウスに、アクリルアミドを強制経口投与及び腹腔内投与した試験で、肺腺腫の発生動物数と1匹あたりの肺腺腫数が用量に依存して増加 (Friedman et al., 1995)
  • マウスに、アクリルアミドを経口、経皮、腹腔内のそれぞれの経路で投与した後に、代表的な発がんプロモーターであるテトラデカノイルホルボールアセテート(TPA)を皮膚に塗布した試験で、アクリルアミド用量に依存して扁平上皮がんが増加 (Bull et al., 1984)
アクリルアミドの健康影響 -農林水産省より

でも、これかなり古い論文ですね。

実は1900年代は、研究のデータのとり方が確立されていなくて、それ以降の新しい研究より情報の力が落ちるので、農林水産省がこの文献をHPにあげているのも疑問ですが、まあそれくらい「まだよくわからい」ということなんでしょうね。

新しい情報に更新されると良いのですが。

人の研究調査もすすめられているようなので、新たな情報に期待です。

で、結局コーヒーは飲まないほうが良いの?

コーヒーとカップ

コーヒーにはがんを抑制する効果も!

  • 国立がんセンターがん予防・検診研究センター予防研究部(津金昌一郎、田島和雄ら)の調査により、肺ガン抑制効果が確認された。
  • 東京農工大学の研究グループは、試験管内の実験にてコーヒーに含まれるクロロゲンにガン細胞の転移を抑制する働きがあることを発見した。
  • スウェーデンのカロリンスカ(Karolinska)研究所が、複数の研究成果のメタ解析で、毎日2杯のコーヒーの摂取により、肝がんの発症リスクを約4割減少させることができることを明らかにした。
  • 発症リスク低下(ほぼ確証):パーキンソン病・大腸がん・直腸がん・2型糖尿病
コーヒー -Wikipediaより

コーヒーをのむことで様々ながんや糖尿病などの病気になりにくくなるという良い効果もたくさんありますね。

裁判の結果がすべてではない!

今回の裁判の論点に戻ります。

判決によると、スターバックスや他の企業はコーヒーのメリットがその害を上回るもので、焙煎のプロセスで生まれる化学物質が害を及ぼさないと証明できなかった。
コーヒーには発がん性物質が含まれている=カリフォルニア州裁判所 -スプートニクより

この裁判でスターバックスなどの企業が負けたのは二つの要因があると考えます。

  • アクリルアミドの人体への影響や安全な量を具体的に示すことができなかった。
  • 「おそらく」発がん性というデメリット以上のメリット「コーヒーの健康効果」を示すことができなかった。

「どうかわからないけど、コーヒーを飲むとがんになるかもしれない」

この可能性を否定しない限り、負けるんです。圧倒的にスターバックスなどの企業側が不利ですよね。

ただ、健康被害があるかもしれないなら、みんながそれを知る権利があるわけなので、原告側の意見にも納得はできます。

【追記】2018.5.8 アメリカ・カリフォルニア州での判決が確定されました。

米カリフォルニア州上位裁判所の判事は8日、州内で販売されるコーヒー商品に発がんリスクを警告するラベルを貼るべきとした3月の暫定判断を確定した。この判断で判事は、スターバックスなどコーヒーを提供する企業は、コーヒー豆の焙煎時に生じる化合物(アクリルアミド)による健康リスクが、コーヒー飲用によるプラスの効果を打ち消していることを示していないとした。
米カリフォルニア州、コーヒー販売で発がん性警告を義務付け-ロイターより

ただ、スターバックスなどカリフォルニア州の多くのコーヒー販売店は、がんや先天異常などをもたらす化学物質の存在が明らかな場合に警告を義務付ける州の条項に基づき、すでに警告ラベルを提示しているという。
米カリフォルニア州、コーヒー販売で発がん性警告を義務付け-ロイターより

最後まで争っていながら、この対応の早さといさぎの良さはさすが大手ですね!スタバすごい!

今後、実際にどんな表示がされているのか、興味があるのでまた調べていきたいと思います。

【追記】実際にカリフォルニアのスターバックスで表示されている警告文がこちら

まとめ|私はコーヒーが好き

ここからは私ニャン太の個人的な意見です。

このニュースを読んで、いろいろ調べてみましたが、

やっぱり私はコーヒーが好きなんですね。

加熱調理で避けられないアクリルアミドを恐れるより、好きなコーヒーを楽しく美味しく飲みたい。

こういうニュースが出ると、中には「コーヒーなんかもう飲まない!」という人も出てくるかもしれませんが、それはそれでいいと思います。

私はこれからもコーヒーを飲みます。

もっとも、「アクリルアミドを含まないコーヒー」が発売されれば、そちらを選択するかもしれませんが。笑

そして、今回はアクリルアミドという新しい言葉を覚えられたので、私は満足です。

おつきあいありがとうございました。


次の記事

アメリカ スターバックスコーヒーアメリカ・カリフォルニア州でのコーヒーの発がん性についての警告がある意味面白い|ニャン太の気になる

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です